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尾上右近さん=東京都中央区の歌舞伎座、篠田英美撮影
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 ミュージカルで伸びやかな声を響かせたと思えば、幕末の藩主役で映画に初出演、バラエティー番組にも登場――。ここ数年で活躍の場を広げた、歌舞伎俳優の尾上右近さん(32)。10月は歌舞伎座「錦秋(きんしゅう)十月大歌舞伎」に出演する右近さんの、芸の道にかける情熱を聞いた。

 ――今年8回目を迎えた自主公演「研の會(かい)」が、無事に終わりました。お忙しいですね。

 「歌舞伎をやっていると、疲れないんです。心がそこにギュッと集中しているし、向き合っていく中でピリピリするとか、ないんですよ。自分の魂が浄化されていくなって感じ」

実は子どもの頃、人前に出るのが好きでなかったという右近さん。師匠や先輩たちの思いに支えられ、ここまで歩んで来たと言います。

 ――自主公演を始めた時は2…

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